こんにちは、とびうお(@tobiuo89098360)です。
夢のマイホームを手にできるというワクワクした気持ちがある一方、
「この先、35年間ちゃんと返していけるかな、、、」
「いま買って後悔しないかな、、、」
こういった漠然とした不安を抱く方も多いと思います。
実際、不動産売買を400件以上行ってきた私もマイホーム契約時は多少なりの不安がありました。
ローン返済が途中でできなくなり、競売(強制的に売却され、家を追い出される)にかけられる家庭をたくさん見てきたからです。
競売にかけられた家庭の末路はコチラの記事をご覧ください。
住宅購入者の9割以上が『住宅ローン』という借金をしてマイホームを手にしています。
住宅ローンの借入額には注意が必要。
営業マンに言われるがままに借りすぎてはいませんか?
銀行が貸してくれるから大丈夫。
と安易に考えはいませんか?
間違っても、「まあ、なんとかなるだろ!」と勢いで購入しないでくださいね。
住宅購入者は、【借りられる額 = 返せる額】ではないことを必ず知っておかなければなりません。
この記事を読んでいただければ、以下の金銭的不安が解消されます。
まず全員がするべきこと
家計の収支を把握して生活防衛資金を貯蓄。
収入と支出のバランスがおかしければ、住宅購入どころではありません。
まずは支出の最適化を行って黒字家計にします。
生活防衛資金の目安は、生活費の6ヶ月分あれば問題ないでしょう。
現在のような不況時や怪我や病気、急なリストラにも対応できるように万全の体制を整えます。
例えば、生活費が20万円の方の場合は、120万円。
生活費が30万円の方の場合は、180万円。
といった感じです。
あくまで何かあった時用なので住宅購入時の頭金には使用しません。
ここまでの貯蓄が用意できたら次に予算決めです。
※支出の最適化はとても重要なことですが、本記事では割愛します。
無理せず返せる額を知る
ご年収を基に、住宅ローンに関する早見表を見ていきましょう。
単位:万円
年収(総支給額) | 借入限度額 | 無理せず返せる理想の額 | 無理せず返せる月々の額 |
---|---|---|---|
300 | 2,598 | 1,494〜1,866 | 3.9〜4.9 |
350 | 3,031 | 1,738〜2,174 | 4.6〜5.7 |
400 | 3,464 | 1,971〜2,463 | 5.2〜6.5 |
500 | 4,330 | 2,433〜3,042 | 6.4〜8.1 |
600 | 5,196 | 2,899〜3,612 | 7.7〜9.6 |
700 | 6,062 | 3,308〜4,131 | 8.8〜11.0 |
借入限度額条件
ARUHI変動S 金利0.65% 借入期間35年間 団体信用生命保険付 他の借入無し
現在の年収から試算|住宅ローンシュミレーション
住宅ローンの借入限度額は、「返済比率」を参考して計算します。
返済比率とは、年収に対してどのくらいの割合まで住宅ローン返済に充てて良いかという指標のことです。
年収が低ければ借入可能額は少なく、年収が高ければ借入可能額が大きくなります。
ローン審査が通らない理由の多くは、他の借入が残っていることが原因です。
自動車ローンやフリーローン、リボ払い、スマホ機種代金分割払いなど他の借金があれば、これらも含めて返済比率を計算します。つまり、たくさん借金が残っていたら借りられる額が少なくなってしまうわけです。
例えば、年収400万円のAさん、Bさんの2人で比較してみます。
Aさん)無借金のAさんは、毎月10万円の返済枠が与えられます。
Bさん)自動車ローン毎月3万円、リボ払い毎月1.5万円返済中。毎月5.5万円の返済枠が与えられます。
買いたいと思える理想の物件が見つかっても、借金が足を引っ張って買えなくなってしまいます。日々の買い物はなるべく借りなくて済む範囲で行いましょう。
なお、この借入額に奨学金は含まれません。
月々のローン返済額は収入の20%〜25%に
上記早見表の「無理せず返せる月々の額」は年収からおおよその手取り額を割り戻し、収入の20%〜25%で試算したものです。
※年収から見た手取り額の参考はこちら
注意するべきは、年収のうちボーナス割合が多い方や経済情勢により返済額が少しでも増えたら困るような方。
ボーナスは会社から必ずしも貰えるものではありません。
コロナ不況でボーナスカット、減額で家計が圧迫されている方はとても多いです。
また、変動金利は金利が安い分、金利上昇リスクもあります。
こういったリスクに備えるための生活防衛資金が必須となります。
収支の見通し(ライフプランニング)も再検討
購入後の返済不安を抱えるお客様に対して営業マンからこのような説明があるかもしれません。
お客様は若いですし、これから年収もどんどん上がっていきますから問題ないですよ!
これを鵜呑みにしてはダメ。
年功序列や終身雇用は崩壊しつつあり、数十年先までの収入見通しは簡単ではありません。
老後の資産形成までも自助努力が求められる今、大きな昇給を見越したプランニングは絶対におすすめできません。
参考までに、中小企業の1年あたりの昇給率は「1.45%」。
月額25万円の人であれば、3,625円の昇給。
大企業であれば昇給率は、「2.59%」。
月額25万円の人であれば、6,475円の昇給となります。
実際のライフプランニングを行う場合は、悲観的な見方をして昇給率「1%」で試算することをおすすめします。
支出項目では、人生三大支出である「教育資金」「老後資金」に加えて車の買い替え費用等も計算しておきましょう。
人生三大支出に関する説明は、過去記事をご参照下さい。
物件価格以外にも諸経費がかかる
不動産チラシでよくある「月々のお支払いは○○○○○円」といったキャッチフレーズ。
見たことがある人も多いと思います。
これを見て「いまの家賃とあまり変わらないから買おう」と購入のきっかけになる方もいます。
ですが、実際はこれで買えません。
厳密に言うと諸経費を全て自己資金で用意しないと買えません。
少しでも安く見せるために、チラシに「諸経費」が書かれていないからです。
ここで言う「住宅ローン事務手数料」とは銀行に対して支払うもので不動産会社へ支払うものではありません。
ぼったくり不動産会社は「ローン斡旋手数料」「ローン代行手数料」などの名目で請求するケースもあるので注意が必要。
詳しくは関連記事で悪徳業者の手法を紹介しています。
これらの諸経費は、おおよそ物件価格の7%程度になることが多いです。
例えば、2,000万円の中古住宅を購入した場合、諸経費が140万円ほど。
3,000万円の中古住宅を購入した場合、諸経費が210万円ほど。
無理のない範囲の借入額が分かっても、いざ買おうとしたら予算オーバー。
なんてことにならないように、諸経費も含めた予算決めを行っておきましょう。
「資金計画書を下さい」と言えば営業マンはすぐに作成できますから言ってみてください。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
無理のない返済プランは立てられそうでしょうか?
あくまで私個人の営業経験から絞り出した推奨プランであります。
「お金のかかる趣味はないからとにかく家にお金をかけたい」
「長年の夢だから絶対に我慢したくない」
といった意見もあるかと思います。
もちろんそれは大賛成です。
住宅に対する価値観よって費用をかけるバランスが変わっても全く問題ありません。
知った上で判断するのと、知らずに勢いで決めてしまうのとでは天と地の差があります。
みなさんのマイホーム探しに少しでも役に立てれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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